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我楽多彩都-がらくたさいと-

独言覚書
-ブツクサメモ-

 ■葉問(イップマン)〜序章〜  2013年01月03日(木)
 正月休みはDVD三昧な日々を送ってしまいました。

 その中で、久しぶりに香港映画(とは今は言わないけれど)をがっつり見ましたので感想をば。

 前々からレンタルビデオ屋でパッケージを見かけて気になっていた「葉問」を見ました。詠春拳の達人で、後々ブルース・リーの師匠になる葉問イップマンの若き日を描いた作品です。

 大きく前後のパートに分かれていて、さらに前後パートも2部ずつくらいエピソードが絡んでくるのですが、見ていて楽しいのは前半かな。

 後半はブルースリーものによく見られる結構暗めな復讐劇なども入ってくるのですが、前半は(相手も確実に格下であるので)美麗なドニー・イェンの技を堪能できます。

 アクション監督にサモハン・キンポーが入っていますので、一度にいろいろな流派の拳技が楽しめます。
 詠春拳というのは調べてみると歩幅が短く拳を短いリーチでたくさん打ち出すような拳法ですが、この映画の中ではその特徴が非常によく表現されているようです。特典映像中では、古くからの詠春拳を表現できたと思います、と語っていたので最近の型とは違っているのでしょう。

 香港映画とは思えない程、ストーリーもまとまっていますし、久しぶりに王道の香港アクションですので見ていて「おおおっ」と歓声も上がります。武侠モノのように、重力を無視してぶぁぶぁ飛ばないのも良い。ワイヤーアクションは程よく入りますけれど、現実的な感覚で見ていくことができます。

 残念なのは、日本の空手が完璧にカンフーになってしまっていたことかな。日本軍が超悪に描かれているのは仕方がないとしても、結構日本人を導入しているので却って空手の動きはすごく違和感を感じてしまった。

 池内くんは素人からこの役に臨んだということで、おおよそカンフーに染まってしまったのは納得ですが。でも、一度、空手の前蹴りがちゃんと出たときはおおっと思いました。

 あと、署長&通訳を演じていた、ラム・カートン。なんだか、かの「ラム・チェンイン先生」に似ていたので、気になってしまって調べてみたけど、特に血縁者ではなかったようでした。でも顔が似てるんだよ〜〜〜。

 さて、これに連動して気になるその他の香港映画情報。


詠春拳伝説(レディーファイター)

 ミシェール・キングとドニー・イェンの共演作。
 詠春拳の開祖ともいわれる伝説の女性、厳詠春を題材にしている。
 多分ミシェール・キングの独壇場。そして美し強いはず。

 '94年の作品なので、彼女も若いがドニーも若い。役的にはイップマンみたいな役ではないんだろう。見どころは終始ミシェール一択って感じがする。

 だからなおさら興味津々。

イップマン〜誕生〜

 今回見た、イップマンの3作目にあたる作品。ドニー・イェンからデニス・トーへ。でも、超似てるの。ドニー2号のようだ。
 彼自身も幼少から詠春拳・洪家拳・太極拳を学び、最年少で世界武術選手権大会にて優勝という、私が熱くならざるを得ないエピソードの持ち主。

 誰か見た方いたら、感想を教えてください。

セブンソード

 単純にドニーつながりで引っ張り出したというか、これもレンタルビデオ屋で気になっていたのですが、中華剣もの、武侠系のアクション映画も好物な私としては、この辺も外さずに見ておきたい気持ちなのですよ。

追加。
秋瑾

 イップマン誕生のデニス・トーと、クリスタル・ホアン競演作。
 革命の時代に激しく生きた男装の麗人、秋瑾の生涯を描く。アクションもあるけれど、どちらかというと伝記的な要素が強そう。秋瑾自身は日本に住んでたこともあるらしく、座右の銘か辞世の句のような言葉が残っているような。

 興味はあるけど、彼女自身は処刑されてなくなっているので、見るとヘコみそうです。


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 さて、見たいみたいだけではなく、ドニーものでオススメの映画も少し紹介。

・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー
 名作。
 ワンチャイシリーズは、リーリンチェイの黄飛鴻ですが、ドニーを見るならこれ。美麗な技が楽しめます。

・ワンチャイ天地大乱
 言わずもがなのリンチェイVSドニー。
 フェイホンの適役での登場ですが、これも素晴らしい対決。ただ、DVD版の字幕がイカレていて正直オススメできない。ビデオ版はそれなりちゃんとしていたのに。

 でも、吹き替え版だと、「This is China! Not Britain!」が聞けない(笑)。

・HERO
 芸術的映画監督チャン・イーモウの作品。
 映像が非常に美しく、その中で繰り広げられるドニーとリンチェイの対決は必見。開始30分で見どころが終わるので、2回目以降はココだけ繰り返し見るんでもいいかもしれない。

 天地大乱ではなされなかった、足技対決も思う存分披露されており、勧善懲悪ものでは見られない、武漢同士の気合の入った対決が見られます。

 あと、時代が清代ではないので、辮髪に飽きた人にもオススメです。

・ドラゴン・イン
 DVD化はされてないかも。
 ビデオデッキ持っている人は、見ましょう。

 宦官役ですが、これまた美しいドニーが見られます。
 最後はちょっと怖いけど。

 これも見どころは冒頭〜中盤位まで。余裕のあるドニーのほうがカッコいいです。

 ■七劍 セブンソード  2013年01月14日(月)
 というわけで、セブンソードを見てしまいました。

 監督はワンチャイ三部作+ワンチャイ外伝を手掛けたツイ・ハーク!
 7人の剣士の頭目にアクション指導では重鎮のラウ・カーリョン。7本の云われある剣と、その使い手たち。謎多き最強美形剣士にドニー・イェン。過去を腹に飲み込んで旅を続ける青年や、怒りとともに大剣を振りかざす青年など、キャラクターもパッケージを見る限りはとても楽しめそうな内容でした。

 しかも何故か、香港、中国、韓国の共同作品。

 役者さんがいろいろなところから出演している感じ。ヒロインの一人は韓国の女優さんだったし。さすがに美人だった。

 しかし、全編通してキャラ、劍、アクションが光る部分があるだけに、遠回り感や余計なものを入れている感がそこはかとなく。

 最後の対決だって迫力あったし、下手にするとドニーだけ依怙贔屓っぽく浮いてしまいがちな部分を対になるレオン・ライが抑えて2大ヒーローを演出していたし、頭目のラウ・カーリョンは重鎮らしく存在感があったし、よかったんだよそれなりに。

 余計な濡れ場とか、余計な人間関係とか、意味不明な馬の別れとか、そんなん要らんねん! 敵だってちゃんと用意してたっぽかったのに。いきなり何処かへ向けて走り出したり、なんでかそのまま敵陣に乗り込んじゃったり。

 個人的には主役のベテラン俳優二名が一騎打ちとか二騎打ちとかになるのはむしろいいんですけど、他の剣士も少しは無双してもらったりできなかったのかなぁ。三人のヒロインちゃんのうちの剣士の娘ちゃんが全く活躍できてないし。

 あ、あと、別なところで無双発生してたし。これが一番納得いかなかったかも。

 武侠モノで言えば、グリーンディスティニーやHERO-英雄-で散々「これだったら許す」というのを経験しているんだけど…。

 うぐぐ。これらを超える残念が出てこようとは。

 とにかく、期待もあってか全編見ての感想は「ここまでやっといてなんでやねーん」でした。

 そうそう、コレ、あとで知りましたが原作があるんですね。「七剣下天山」のタイトルで作家は梁羽生。徳間書店から発売されています。

 原作のほうがちゃんとそれぞれ描かれていそうだ。読んでみようかなぁ。
 独狐九劍の笑傲江湖も読み切らなかった私ですけど。
 

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